イチゴミルクのような色合いがかわいい、サフィニアの「ももいろハート」。
なんと、買ったその日にナメクジ被害に……!
今回は、サフィニアが狙われた理由、復活させた方法、その後の撃退方法などをご紹介します!
サフィニアがさっそく狙われた理由
実家でガーデニングを始めることになり、近くのホームセンターで
◆サフィニア「ももいろハート」
◆フクシア「エンジェルスイヤリング」
を買いました。
その日は、種まきの準備などで植えつけまで手がまわらず、花苗たちは、ビニールポットのまま実家に置いて帰ることに。
翌日、母から「サフィニアがナメクジにやられた」と、連絡がありました。
狙われた要因は、おそらくこの3つ。
◆無防備なビニールポットのまま
◆ナメクジが出る場所に
◆ポットをベタ置きした
母の話では、花も葉っぱも食べられて、ナメクジの粘液でベッタベタだったそうな。
くそ~、ナメクジめ……(涙)。
けれど、母の応急処置で、サフィニアももいろハートは、なんとか一命を取りとめました!
シンプルすぎる母の復活術
サフィニアももいろハートのナメクジ被害を見つけた母は、すぐに株全体を水で洗い、新しい鉢と土で植え替え、ナメクジ被害のない場所へ移してくれました。
こちら、食害から数日後のサフィニアももいろハート。
Photo by kii watanabe
確かに、買ったときよりひとまわり小さいような……。
ただし、サフィニアももいろハートは、あのサントリーが開発した「育てやすいペチュニア」です。
お値段も、ふつうのペチュニアの倍(笑)!
「これくらいで枯れることはないはず……!」と、その後も注意深く管理したところ、みごとに復活してくれました。
こちら、被害から約1か月後のサフィニアももいろハート。
Photo by kii watanabe
つぼみもたくさんついて、元気です!
ナメクジ被害は、ハダニなどの小さい虫や病気にくらべて対処がしやすいので、食害にあっても、あきらめずに対処しましょう☆
「患部を清潔に保って安静に」。
元看護師の母による、シンプルで素早い処置に感謝です!
ナメクジに狙われやすい植物
さて、サフィニアももいろハートと一緒に置いていた、フクシアエンジェルスイヤリングですが。
実は、まったく被害がなかったんですよね。
Photo by kii watanabe
ナメクジには好き嫌いがあるらしく、柔らかい葉っぱが好みのようです。
狙われやすい植物は、
など。
そういえば、わが家のワイルドストロベリーとローズマリーの寄せ植えでも、ワイルドストロベリーだけが食べられていました。
完全に無視されているローズマリーが、逆に気の毒なほどに(笑)。
ナメクジ被害が多い場所では、ナメクジが苦手そうな、かたい葉っぱの植物を楽しむといいのかもしれませんね。
ナメクジのライフサイクル
イメージ【写真AC】
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず(孫子)」、ということで。
ナメクジ被害に対応するためには、その生態を知っておくのが早道です。
といっても、めちゃくちゃ興味がある方は少ないと思うので、簡単にご説明しますね。
フタスジナメクジ、ヤマナメクジ、ノハラノナメクジ、チャコウラナメクジなど。種類によって薬剤が効かないことも
石の下、土の浅い場所など。2mmほどの白色(透明)の卵約20~60個を数回に分けて産みつける。孵化は4月ごろから
一年中活動。4~6月、9~10月に活溌になる。多湿を好むため梅雨時期は要注意。
1日の移動距離は4mにも及ぶ。皮膚は摩擦に弱いため粘液を出しながらその上を進む。濡れている場所が移動しやすい
鉢の下、石の下、土の浅い場所など。夜に食害して戻っていく
ナメクジには「広東住血線虫」という寄生虫が潜んでいることも。人体に入ると髄膜脳炎などを発症することがあり大変危険。ナメクジ・カタツムリが通ったあとがある野菜などはしっかり洗う(または食べない)。ナメクジ・カタツムリは素手でさわらない。捕獲などのあとは石鹸でしっかり洗うこと
ナメクジは、思った以上にやっかいですね。
「居心地がいい」と思われると困るので、ナメクジが苦手な条件をそろえて、お庭での繁殖を遠慮してもらいましょう!
ナメクジが嫌がる条件
イメージ【写真AC】
ナメクジは、風通しや日当たりのよい乾燥した場所が苦手です。
自宅まわりの雑草や落葉などを掃除して、じめじめした場所をなくしましょう。
また、鉢の下に隠れていることが多いので、鉢の下にレンガを置くなどして、風を通すようにするのも効果的。
わが家では、地面とレンガの下に隙間があり、そこに入り込むこともあるので、めんどうでも時々レンガをひっくりかえすようにしています。
気分転換もかねて、鉢をしょっちゅう移動させていると、鉢周りのナメクジはだんだん少なくなっていきましたよ。
ちなみに、ナメクジ被害のある場所では、水やりの際に、辺りがびしょびしょにならないように注意しましょう。
ナメクジに道を作ってやる必要はないですよ~。
ナメクジの撃退法
イメージ【イラストAC】
ナメクジが苦手な条件をそろえても去ってくれないなら、いよいよ忌避剤の出番です。
ちまたで紹介されているナメクジ撃退法と、使ってみて本当に効果があった薬剤を1つ、ご紹介します。
【カフェインをまく】
ナメクジにとってカフェインは神経毒になるそうです。
インスタントコーヒーを水に溶かして霧吹きで土に吹きかけたり、ドリップしたあとのコーヒーの粉を土にまく方法が紹介されています。
ナメクジは、体にまとわりつくざらざらした砂が苦手だそうなので、この粉も嫌がるかもしれませんね。
また、お茶にもカフェインが含まれているため、効果があるとのこと。
「効きました!」の声も上がっているので、今使っている薬剤がなくなったら試してみようと思います。
【木酢液・竹酢液】
木炭・竹炭を作る過程でできる液体です。
害虫対策のほかに土壌改良、生育促進などに効果があるといわれていますが。
アブラムシには効きませんでしたねぇ……。
ナメクジは嗅覚があるので忌避剤として効くかもしれませんが、ちょっと効果がさだかではありません。
わたしは嫌いではありませんが、どちらも独特の匂いがあるので、ご近所の窓が近い場合は配慮が必要かと思います。
【ビール誘引】
麦芽の香りにつられて寄ってきたナメクジをビールで溺死させる方法です。
中にイースト菌をいれておくと誘引率がよいとの噂も。
ビールの中に殺虫剤をいれておく、という例もありました。
どちらにしても、ビール漬けの死骸を片づけることになるので、うちではやりません。
昔から続いている方法なので、効果はありそうです。
【塩をかける】
これも昔からいわれている方法ですが、あまり有効ではないそうですよ。
ナメクジに塩をかけると体から水分がでて小さくなるそうですが、水を吸うと戻るそうな。
ちなみに、砂糖でも同じことが起こるそうです。
その辺りのナメクジを一掃しようとしたら大量の塩(砂糖)が必要となり、塩は植物にもよくありません。
と、いう理由で、これもうちではやりません~。
【熱湯をかける】
なんだか、だんだん残酷物語になってきましたね……。
こちらも直接お湯をかけると効果はあるようですが、植物がある場合は、もちろんいたんでしまいます。
お庭や駐車場など、広範囲の場合は雑草駆除もかねて有効かもしれませんが、鉢栽培ではおすすめしません。
【殺虫剤】
ナメクジは虫ではなく貝の仲間なので、虫用の殺虫剤は効きません。
ナメクジ専用の忌避・捕殺剤を使いますが、「雨に弱い」「大きいフタスジナメクジに効かない」などの難点も。
そんな中、「濡れても効果が持続」「薬剤を食べたナメクジは巣に帰ってから死ぬ」という画期的なナメクジ駆除剤が!
120g ¥550(税抜き)
300g ¥1,100(税抜き)
・すべての植物に使える
・ペットがいても安心
・食べ残しは土にかえる
・雨、湿気にも強い
含まれている「燐酸第二鉄」というのが、ナメクジ・カタツムリに有効だそうです。
サフィニアに被害が出てすぐ、ホームセンターを3店舗まわりましたが、なかなか置いてないんですよね。
結局、ネットの通信販売で300gを買いました。
効果は……。
てきめんです!!
ナメクジハンターの母が、ちょっとガッカリするくらい(笑)。
まいた翌日から、食害はまったくなくなりました。
ただし、鉢の「外」にはやっぱりいますね~。
鉢の外にいるナメクジには、掃除や風通しをよくして、徐々にいなくなってもらう、ということで(鉢の外にまく人もいるようですが)。
鉢の中への散布は、しばらく続けてみようと思います。
ナメトールのデメリットは、水やりでペレットにカビが生えること。
株元がスッキリとあいている鉢では、カビは生えていませんでしたが、葉が土の上で混み合っている鉢では、1週間後にペレットからカビが生えてきました。
ただし、カビが生えても効果は続き、通常1か月以上持続するとのこと。
確かに、2週間ほどたった今でも、ナメクジ被害は出ていませんね。
ナメトール、優秀です!
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シーズンオフも油断しないこと
冬になると、一年草が終わって、土だけになっているプランターって出てきますよね。
ナメクジは、一年中活動しているので、そういう鉢に卵を産み付けられるのではないでしょうか。
植物が終わったプランターは放置せず、古土を袋に入れて消毒しておくのがおすすめです。
万が一、すでに卵を産み付けられていても、冬なら1か月程度、袋に入れて太陽光に当てておけば、雑草の卵や病原菌と一緒に消毒できますよ。
場所があるならぜひ、冬の間にナメクジや害虫の卵を殲滅(せんめつ)しておきましょう。
ガーデニングって、命と命の戦いですねぇ……。
おわりに
ガーデニング好きだった父が亡くなって約10年。
ガラーンとしていた実家の屋上で、再びガーデニングを始めることになりました。
土や植物が戻るにつれて、どこからか虫や鳥も集まってくるようになり。
こんな住宅街なのに、生きものたちはすごいなぁ、と感じました。
どの虫も鳥もかわいいのですが、今のところ、この庭にとって最重要なのは植物です。
人間が勝手に「害虫」と呼んでいる子たちを、たくさん犠牲にするかもしれませんが、その重みも感じながら、「植物を育てる」ということをしばらく続けていこうと思います。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました☆
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【出典】
◆『家庭園芸草花の病気と害虫』(米山伸吾・木村裕著/農文協)
◆ナメクジはどこからやってくる?カタツムリとの違いはどこ?/アース製薬
◆ナメクジが発生したらどうすればいい?ご家庭でできるナメクジ駆除の方法/DUSKIN
◆カタツムリの駆除方法は?対策についても紹介!
◆【コーヒー・塩・熱湯など】ナメクジの撃退法を詳しく解説します!/EPARK