凍えた瀕死のハチを発見
2023年1月28日。
実家の屋上でハチが一匹、死んでいました。
Photo by kii watanabe
「寒さで死んだのかな……」と見ていると、少し脚が動いたような。
Photo by kii watanabe
生きているなら助けてあげたいと、ピンセットでつまんでハーブの株元へ。
ハチは緩慢な動きで、ハーブの葉につかまりました。
Photo by kii watanabe
ここなら風があたりにくいから、うまくいけば復活できるんじゃないかな。
霜よけに、上からスコップをかぶせておきました。
調べてみるとスズメバチだった
家に帰ってGoogleレンズで調べてみると、なんと外来種の「ツマアカスズメバチ」でした。
スズメバチ……!?
ツマアカスズメバチは、アジアやヨーロッパの一部に分布しているスズメバチ。
輸入貨物に混ざって各国に移入し、日本では2012年に長崎県で初めて確認されました。
ミツバチを好んで補食するなど生態系を脅かし、人間の死亡例もあることから「特定外来種」に指定されています。
通常、新女王蜂を残して12月ごろに死滅するそうなので、わたしが助けてしまった子も、もしかしたらもう死んでいるかも……。
そう思いながら、母には「わたしが行くまで屋上に上がらないで」と連絡しておきました。
ジャムのあきビンに捕獲!
4日後。
屋上へ行ってみると、ツマアカスズメバチはまだハーブの下で生きていました。
寒さのためか動きがにぶいので、上からジャムのあきビンをかぶせて捕獲。
フタを閉めてしばらくはゴソゴソ動いていましたが、すぐに動かなくなり、とりあえずはホッとしました。
せっかくなので、家の中で母と観察。
母:「スズメバチやのに小さいねぇ」
わたし:「見つけたときはもっと大きかった。もう死ぬんじゃないかな」
しばらく眺めたあと、夕ご飯にしようと、ビンを棚の上において食事をとりました。
臨戦態勢のツマアカスズメバチ
食事後、何となくビンに目をやると、信じられない光景が。
さっきまで縮まって動かなかったツマアカスズメバチが、立ち上がり羽を広げて臨戦体勢に……!
大きさも、さっきの倍くらい。
めっちゃ怖いんですけど……(涙)。
母:「暖かいところに置いたからや!」
わたし:「じゃあ温度の低いところに……」
母:「もう、外に出してきて~!」
……ごもっとも(笑)
ビンごと外に放り出し、次のゴミの日に捨てることになりました。
切ない最期と巣の心配
最期の場所がゴミ箱とは、かわいそうなことをしてしまいました。
最初に見つけたときに、さわらず静かに命を終わらせてあげたらよかったのかもしれません。
でも、スズメバチだし……。
いっときは「がんばれ~!」なんて助けようとしたものだから、ちょっと切ないお別れとなりました。
生きものの生死に、むやみに手を出すものではありませんね(食害する虫は駆除しますが)。
そして、心配なのは「なぜツマアカスズメバチがうちの屋上にいたのか」ということです。
近くに、もしくはうちに巣があるのでしょうか。
大阪市では、スズメバチの駆除は自分たちでやらないといけないそうです。
働き蜂たちが動きはじめる6月ごろまで、家のまわりを何度も点検しようと思います。
ツマアカスズメバチは都会に適応しやすく、マンションなどでも巣をつくるそうですよ。
みなさまもお気をつけください~。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました☆