2022年1月5日。
旦那さんと2人で大阪府豊能郡能勢町の行者山・剣尾山へ行ってきました。
名前から荒々しいイメージがありましたが、山道は整備され、初心者にもやさしい山でした。
今回は、横尾山を通らず行者山・剣尾山を往復するルートをご紹介します☆
剣尾山とは
剣尾山(けんぴさん)は、大阪府豊能郡能勢町にある、標高784mの山。
剣尾山登山口から行者山の山頂(469m)を経て剣尾山の山頂へあがり、横尾山を通って下山する(またはその逆)のが一般的なルートです。
登山道は整備され、1時間半ほどで登頂することができるので、山歩き初心者の方でも安心ですよ。
この日は、70代くらいの男性、60代くらいの女性、小学生男子3人と30代くらいの男性(お父さん?)と出会いました。
みなさん、軽装で慣れた様子だったので、地元の方々だったのかもしれませんね。
近くに、こんなに歩きやすい低山があるなんて、うらやましいです!
剣尾山の駐車場
剣尾山の駐車場は2つあり、1つは「能勢の郷駐車場(無料/9:00~16:30)」、もう1つは「能勢町漁業協同組合駐車場(100円/回)」です(2022年1月現在)。
登山口へは、能勢の郷駐車場からは歩いて約15分、能勢町漁業協同組合駐車場からは約3分。
わたしたちは、より登山口に近い能勢町漁業協同組合駐車場を利用しました。
駐車場内では、地面にロープで枠を作ってくれています。
10台ほどは駐車できそうでした。
Photo by kii watanabe
駐車料金100円を支払って、出発です。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
能勢町観光協会さまのサイトにわかりやすい地図があったので、ご参考までに。
《参考》
◆剣尾山ハイキング/能勢町観光協会
登山口~大日岩
駐車場から登山口まで、キャンプ場横の車道を歩きます。
Photo by kii watanabe
トイレが設置されていますが、水洗ではないとのうわさも。
Photo by kii watanabe
特に男性は、キャンプ場から丸見えなので、できれば事前にすませておくのがおすすめです。
ほどなく、登山口に到着。
Photo by kii watanabe
ここから、行者山に入ります。
歩きやすい道が続きます。
Photo by kii watanabe
15分ほど歩くと、大日岩に到着。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
下の小枝たちは、大日如来様が倒れないようにとの思いでしょうか。
小枝を添える登山者たちを想像して、ほっこりと気持ちがなごみました。
本堂・ミロク岩
さらに5分ほど歩くと、本堂が見えてきます。
Photo by kii watanabe
行者山は、669年に「修験道の祖」と言われる役小角(えんのおづぬ)が開き、平安時代に「修験道中興の祖」といわれる理源大師が復興につくした修行の山。
江戸時代以降も行場として信仰をあつめ、1712年には、山のふもとにある玉泉寺の宝雲上人がこの本堂をたて、役小角の金銅仏を安置しました。(現在は、理源大師、不動明王の像も本堂にお祀りされているそうです)
行者山は、その後ますます修験道信仰の重要な行場となり、吉野大峯に対して「摂津大峯」と呼ばれるほどになったそうですよ。
本堂の裏には、「胎内めぐり」「アリの戸渡り」など、約1時間で周れる「行場」があります。
旦那さんが道を探していましたが、よくわからなかったようです。
もしかしたら中級者向けなのかもしれませんね。
なにせ「行場」ですから。
もちろん、わたしはスルーさせていただきました(登山初心者なので)。
そして、本堂の正面にはミロク岩。
Photo by kii watanabe
隠れちゃってますが、看板の向こうに弥勒菩薩の小さな祠があります。
それにしても、このベンチに座って休憩するのは、ちょっと勇気がいりそうですね……。
理源大師・洞の不動磨崖仏
本堂・ミロク岩から5分ほど歩くと、「理源大師坐像」の案内とロープが。
Photo by kii watanabe
これは「上の岩に理源大師坐像が彫られているからロープをつたって上がりなさい」ということですね。
大変そうなので、旦那さんにカメラを渡して上がってもらいました(笑)。
撮ってくれた写真はこちら。
Photo by kii watanabe
ふっくらとやさしそうな雰囲気の大師さまです。
理源大師坐像のお隣には「洞の不動」の案内が。
こちらも旦那さんに上がってもらいました。
Photo by kii watanabe
巨岩の隙間の岩に、お不動さんが刻まれています。
お不動さん(不動明王)は密教で信仰されている明王さまで、障害やケガレを焼き尽くしてくれるそうですよ。
「最近(特に)ココロが汚れている……」と感じているので、今のわたしにはとてもありがたい明王さまです(←じゃあ登れ)。
東ののぞき
お不動さんに別れを告げ(←会ってないくせに)5分ほど歩くと、「東ののぞき」に到着です。
岩の上に上がると、ふもとの町が一望できます。
Photo by kii watanabe
わたしも恐る恐る岩に上がりましたが、やっぱりコワいですね。
でも、自分が乗るより、人が乗っているのを見る方がコワいかも。
なにやら説明してくれていますが、もうコワいから、はよ下りて~。
Photo by kii watanabe
行者山山頂
東ののぞきからわずか2分ほどで、行者山の山頂に到着です。
Photo by kii watanabe
行者山の標高は469mで、能勢町漁業協同組合駐車場からは45分くらいでした。
先ほどスルーした行場からも、こちらにつながっているようです。
鎖場などがあるそうなので、チャレンジされる際はお気をつけください。
今回のわたしたちの目的は剣尾山なので、さらに先へ。
Photo by kii watanabe
しばらく歩くと、景色がずいぶんと変わってきました。
六地蔵
行者山の山頂から15分ほど歩くと、チラホラと雪が。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
行者山の山頂から1時間ほどで「六地蔵」に到着です。
Photo by kii watanabe
大きな岩に雪から守られているお地蔵さまたち。
Photo by kii watanabe
大きな岩を支えているようにも見えますね。
剣尾山は旦那さんのお気に入りの山。
これからもおじゃますると思うので、旦那さんをよろしくお願いします。
月峯寺跡
六地蔵からは完全に雪景色。
Photo by kii watanabe
六地蔵から5分ほどで「月峯寺跡」に到着です。
Photo by kii watanabe
いしずえや井戸のあとがあるようですが、雪でほぼわかりません。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
月峯寺は、聖徳太子の命により、日羅上人が開いたお寺だと伝えられています。
開創についてのエピソードを簡単にご説明すると……。
※ 現在のケヤキ
このエピソードには続きがありますが、長くなりそうだったので割愛します。
さて、月峯寺跡を離れて山頂に近づくにつれ、勾配がきつくなります。
Photo by kii watanabe
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山頂付近は、雪が除けられているようでした。
Photo by kii watanabe
剣尾山山頂
月峯寺跡から10分ほどで、剣尾山の山頂に到着です!
Photo by kii watanabe
山頂には大きな岩がごろごろ。
Photo by kii watanabe
ベンチもあります。
Photo by kii watanabe
また高いトコロに登って景色を見ようとする旦那さん。
ちょっと景色は見えないかなぁ……、と思っていたら。
Photo by kii watanabe
晴れてきました!
Photo by kii watanabe
こちらは登頂記BOX。
Photo by kii watanabe
ノートには、たくさんの方の登頂の喜びがつづられていました。
誰も、らくがきしたりやぶったりしないんですね。
箱の中で大切にビニールに包まれているのを見て、「あぁ、愛されている山だな」と感じました。
案内版はちょっとわかりにくい……。
Photo by kii watanabe
さて、下山です。
体が冷えるのでゆっくりはしていられません。
Photo by kii watanabe
下山は横尾山を通るルートではなく、来た道を引き返すことにしました。
なぜなら、横尾山側は、雪が深いとの情報があったから。
このとき、わたしは軽アイゼンを持っていなかったので、旦那さんが往復するルートを選んでくれました。
スミマセンねぇ……。
ただ、旦那さんはこの山行で雪の山歩きに目覚めたらしく、この数日後、わたしにも軽アイゼンや靴の泥・雪よけスパッツを買ってくれました。
来週は、雪の金剛山または愛宕山に挑戦です。
大丈夫かしら、わたし。
烏帽子岩と弁天岩
登って来た道をサクサクと下ったあと、駐車場から少し離れた場所にある烏帽子岩と弁天岩を見に行きました。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
でかい……。
Photo by kii watanabe
わかりますでしょうか。不動明王坐像です。
Photo by kii watanabe
手前の石組みは、BBQでもしたのかと思いましたが、どうやら護摩祈禱で使われる場所のようです。
ロープでも張っておかないと、子どもとか入っちゃいそうですよね。
わたしも危うく乗るとこでしたよ。
厳かな雰囲気を保ちつつ、限りなく自然体なんですね。
この烏帽子岩の奥には、弁財天坐像を刻んだ弁天岩があるということなので、行ってみました。
Photo by kii watanabe
Photo by kii watanabe
このロープをつたって行くようです。
Photo by kii watanabe
大変そうなので、今回は断念。
久しぶりの山歩きなので、さすがに足がもう限界です。
もう少し脚力をつけてから、またおじゃまします!
おわりに
行者山、剣尾山は、修験道の聖地であるにもかかわらず、誰でも受け入れてくれるやさしい空気の山でした。
道も整備され、急登は山頂付近だけ。
実際に、高齢者の方や子どもさんも来られていて、初心者のわたしも楽しく歩けました。
関西で歩きやすい低山をお探しのみなさん、おすすめですよ!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました☆
【データ】
◆剣尾山ハイキング/能勢町観光協会