2022年5月19日。
元旦那さんと2人で、京都市の愛宕山へ行ってきました。
運動不足のアラフィフですが、往復約9km(約6時間)の山歩き、頑張りましたよ~!
今回は、清滝~表参道~愛宕神社~月輪寺参道の山歩きと、お弁当タイムのプチハプニングをご紹介します!
愛宕山ってこんな山
愛宕山は、京都市北西部にある標高924mの山。
山頂には、火ぶせの神様で有名な愛宕神社があります。
Photo by kii watanabe
お札の御利益は、通常1年ですが、7/31夜から8/1早朝にお参りすると、なんと約3年分(1000日分)の御利益がいただけるそうです(千日通夜祭・通称千日詣り)。
毎年、その日は夜間登山者のために提灯がつるされ、参道はとても賑やかになるそうですよ(コロナ禍では中止)。
登山で人に会うと、「こんにちは」と挨拶するのがマナーですが、この千日詣りでは、登る人へは「おのぼりやす」、下る人へは「おくだりやす」と声をかけるそうです。
大勢での夜中の登山、京都ならではの声かけ、すべてが特別で、わくわくしますね!
ちなみに、今回の登山では、おじさんが1人だけ「よ~おのぼり~」と声をかけてくれました。
登り坂と昭和な標語
愛宕山には、いくつか登山ルートがありますが、この日は、清滝から「表参道」を登るルートを選びました。
Photo by kii watanabe
表参道の鳥居をくぐると、いきなり坂で、その後もずっと坂。
Photo by kii watanabe
2~3カ所ある休憩所以外に平らな場所はほとんど無く、山頂付近までひたすら登り続けました。
Photo by kii watanabe
もう、自分の心臓の音が耳の内側からどっくんどっくん聞こえる感じで、息切れもずっと激しいまま。
そんな登り坂で、登山者を励ましてくれるのが、嵯峨消防分団の方が100mおきに建ててくれている、標語の看板でした。
Photo by kii watanabe
はじめは「なんじゃこりゃ?」という感じでしたが、だんだんこの昭和レトロな標語が楽しみになってきて。
Photo by kii watanabe
表参道は登山者も多く、丁石やお地蔵さまも一定の間隔で置かれているので、なんやかんやと楽しみながら歩くことができましたよ。
Photo by kii watanabe
嵯峨消防分団の皆さま、ありがとうございました!
(標語を書いた人、昭和生まれですよね?)
神域で暴行・強奪事件?
登山開始から約2時間半で、愛宕神社の社務所前広場に到着。
待ちに待ったお昼ごはんです!
Photo by kii watanabe
2人で、木のベンチに座ってパンを食べていると、何かがわたしたちの間を、すごい勢いですり抜けました。
わたしの右側に座っていた元旦那さんの右手には、開けたばかりのコロッケパンが……ない。
手はパンを持った形のまま(笑)。
「……パンとられた?」
キョロキョロ周りを見回して、「うん、とられた」と、元旦那さん。
おそらくトビだと思うのですが、大型の茶色い鳥が、左後ろから2人の間をすりぬけ、元旦那さんの頭を一発はたいて(笑)、元旦那さんの右手のパンをつかんで逃げていったようです。
……すごい。
ずっと後ろから見ていたんでしょうね。
スキをみて急降下し、元旦那さんの手には一切傷をつけず(頭ははたきましたが)、みごとにパンだけつかんで、そのまま急上昇。
めちゃくちゃかっこよくないですか。
一羽が成功したので、周りにいたカラスたちもこちらを見ている気が……。
急いで残りを食べて、愛宕神社へ向かいました。
「火迺要慎」(ひのようじん)の愛宕神社
さて、愛宕神社の本殿までは、もう一踏ん張り。
Photo by kii watanabe
見ただけで卒倒しそうな階段が続きます。
Photo by kii watanabe
愛宕神社には、イザナミノミコトをはじめとする日本神話に登場する神々が祀られています。
わたしは若宮で、実家の母のために「火ぶせ」を祈願しました。
元旦那さんは奥宮で、「縁結び」を祈願しいてました(笑)。
縁結びを祈る元旦那さんと、それを後ろから見つめる元嫁と(離婚は3か月前)。
なかなかシュールな絵面でしたよ。
元旦那さんは、帰りに「火迺要慎(ひのようじん)」のお札を買いました。
ペラペラのお札をくるりと巻いて、小さなビニール袋に入れてくれるのですが、ザックに入れるとつぶれてしまわないか心配、というか絶対つぶれますよね。
どうしていいか考えあぐねていると、神職の方が「ザックの後ろにしっかり結んでおけばつぶれないですよ」と教えてくださいました。
なるほど、外にだしたままならつぶれる心配はないですね(転ばなければ)。
ただ、見た目が……。
Photo by kii watanabe
ありがたい神様を背負っているハズなのに、ゴミ袋をさげて歩いている人みたいな。
次回からは、神様をお運びするケース持参で!
11:30以降は登っちゃダメな理由
下りは月輪寺参道を通って下山しました。
Photo by kii watanabe
ただし、この道はわたしのような初心者にはわかりにくかったです。
元旦那さんがいなければ、道迷いで遭難していたかも。
元旦那さんがいても、一度まちがえて引き返しながら下りました。
何かとにぎやかだった表参道に比べて、こちらはただひたすら下りる感じ。
Photo by kii watanabe
階段ではないところが多いので、土や石がズルズルすべるんですが、足がだいぶ疲れているので、踏ん張りがきかない。
Photo by kii watanabe
ストックがなければ、何度か転んでいたかもしれません。
足場が悪く、下ばかり見て歩くので、景色を見ることもなく。
正直、(たいくつだな~、まだかな~)と思いながら、ひたすら下りました。
愛宕神社から1時間ほどで月輪寺に到着。
少し荒れているように感じました。
Photo by kii watanabe
境内には野生のシカが。
逃げずにこちらを見ています。
Photo by kii watanabe
「あなたはエサをくれる人?くれない人?」と問われているような。
「わたしはエサをあげない人」。
下山が遅れていたので、シカもお参りもスルーして先を急ぎました。
ここから、まだまだ下りが続きます。
やっと、登山口の清滝川の流れの音が聞こえてきましたが、全然、川が見えてこない。
サワサワと川が流れる音を聞きながら下り、やっと月輪寺参道の登り口へ到着しました。
Photo by kii watanabe
時間の都合で、この付近にある見どころの「空也滝」もパス。
ここからは、ありがたいことにアスファルトの道が続くので、足首がずいぶん楽になりました(元旦那さんは逆につまらなかったそうです)。
Photo by kii watanabe
足下ばかり見なくてもいいので、景色を見ながら会話も再開。
ここからさらに30分ほど下り、駐車場に着いたのは16:30。
休憩せずに下りてきたのに、愛宕神社から2時間半もかかってしまいました。
駐車場が閉まる1時間前で、残っている車は、わたしたちの車だけ。
ここで、出発するときにはよくわからなかった、この看板の意味がわかりました。
Photo by kii watanabe
夜の11:30かと思いましたが、コレ朝ですね。
わたしたちが出発したのが10:00で、下山が16:30だったので、11:30に登り始めていたら、駐車場の閉門(今は17:30)に間に合いませんでした。
愛宕山は、高齢者や初心者の方が多いので、年間20件ほどの救助要請があるそうですよ。
慣れないうちは、往復で6時間ほどかかると考えて、11:30以降に登り始めないようにするのが正解ですね。
おわりに
愛宕山は、大好きなコミック『舞妓さんちのまかないさん(13)』で見て以来、ちょっと気になっていました。
「提灯の灯りで夜の登山なんて幻想的!」「わたしもおのぼりやすって言われたい!」、なんて。
実際に登ると、昼間でも大変だったので、「次は千日詣りで!」とは思いませんが。
楽しみにしている方のためにも、今年は通常通りの千日詣りが開催されるといいなぁ、と思いました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました☆
【データ】
◆総本宮京都愛宕山
◆京都愛宕山の麓にある駐車場(アクセス)/さくらや(青木駐車場)
◆第18番月輪寺/法然上人二十五霊場事務局